新文芸坐トークショー

新文芸坐さんの監督トークショー付きグリユニリバイバル上映を見てきました。評判良ければオールナイト上映も視野に入れてくださるとのこと。映画館のスクリーンと音響で6時間ぶっ続けで浴びたい〜!耳がバカでも、パンチとキックの音が響いてるなとわかるくらいには音が良かったです。
インタビュアーさんがアニメスタイルの方なので、トークショーがかなりディープな目線で良かった。ディープすぎるあまり出てくる単語がわからなかったところもある。しかしトークショーの後にグリユニ見たらトークショーの内容吹っ飛んじゃったね…。

・フィクションの危険性
「グリッドマンではフィクションの危険性を書かないまま美味しいところだけを書いていていいのかなあと思う」「『まごころを、君に』で現実を見ろと言ってくれるのも優しさ」という言葉にいきなり身につまされて死んじゃった。もう現実に戻れないくらいフィクションに脳を侵食されていることを自覚しているので…。トクサツガガガの仲村さん状態。仕事は休んでないから、好きって言っていいかい…。

・【朗報】雨宮哲、女好き
女の人に「きもちわるっ」って言われたいタイプ。この作品の女性陣は全員「生身の男もしくはオタクを攻撃してくる生々しさ」があるところに生命を感じて好きなんですが(自分もオタクなのに…)、雨宮さんの女性に対する考え方から生まれたものだったのがわかって収穫。
恋愛感情を持たないキャラがシズム筆頭の怪獣優生思想orグリッドマンという両極端ぶりからして、雨宮さんの中に「市井の人(とりわけ男性)が恋愛感情を持たない」という考えはないんだろうなと思う。これに関しては理解ができる人の方が少ないので、半ば諦めています。「人間は人間の異性を好きになるもの」まで言われるとハァッ!?てなっちゃうけど、たぶんそこまでは言ってない。人外同士のアンチくん→グリッドマンの感情ラインに対しても「好き」と表現するのであれば、ある意味一貫性あっていいかなって…。
「六花をとうとう美少女キャラとして好きになれなかった」という話題に対し、「夢芽は好きなんですか?ゆっくりチュロス食べるところとか…」というインタビュアーさんのフリに監督が「好きぃ〜〜〜♡」とめろめろになっていたのが大変良かった。夢芽ちゃんにはそういう感情あるんだ?私も好きぃ〜〜〜。

・ファンサービス
ファンサービスについて、「無理をしたというよりは、こちらが出せるものを最大限出力した」「うまく自分を騙した」嫌々作ってないとフォロー入れてもらえて安心している。実は初回にグリユニを見た時の感想が、面白かったという感情はありつつ「無理してませんか?」だったんですよね。裕太×六花の結末もひめの詳細も裕太&グリッドマンの友情も描こうと思えばTV本編で描けるもので、つまりそうじゃないってことは描かないって選択を取ったということなので…。
「一度プロデューサーの宇佐さんから『こんな感じ』と渡されたプロットがファンサービスに寄りすぎてて描きたくなかったけど、結局出来上がった映画はその時の『ファンサービスに寄りすぎたもの』に近いものだった」らしい。ファンサ全開/自分の中で好きじゃないものも入れたという話は何度かインタビューでありましたが、そんなに!?プロデューサーの仕事ってすげえなあ。個人的にグリユニ影の功労者は、一度シナリオのちゃぶ台をひっくり返した志田さんだと思います。

・ロックは好きだけど小さい音で聴く
エヴァのロックな部分に対して逐一「最高ですね」と肯定する一介のエヴァオタクと化した監督めちゃくちゃ良かった。エヴァって世代じゃないから全然観てないんだよな。TV版だけでも観てみようかな。

思い出したら追記するかもしれません。
冬にグリユニを映画館で見るのは誰だって初めてですが、冷えてた指先がポカポカになって良かった。新手の暖房かもしれん。