宇宙船別冊を読んだ

まいど情報量が多い。気になる部分をかいつまんで感想とメモを残しておきます。

・監督「女性ヒーロー好きじゃないんです」
薄々察してはいた。なのに「ギャルのハイパーエージェント」という発想は大喜利として提供できるプロのエンターテイナーっぷりよ。でも「ギャルのハイパーエージェント」と聞いて思い浮かべるのって、女性ヒーローよりもドラクエ9のギャル妖精みたいな印象なんですよね。
大変あけすけな発言ですがグリッドマンに突然無から彼女を生やされる可能性が限りなく低いことに安心した〜〜〜!!!監督ひとりが好まないだけなら需要次第になってしまうんですが、メガマガのインタビューで後藤さんも「ガール的なもののデザインは考えたくない」って言ってるからね緑川さんには申し訳ないがここは諦めてほしい。「グリッドマンを男性として捉える」まではいいとして「男だから彼女が欲しいはずいないのはかわいそう女の子を提供しよう」まで一瞬で結びつくと、それはちょっと人ならざるものを人間の感性で考えすぎじゃない?とやや人外にかたよってしまう。そも前提の「グリッドマンは男である」もあやふやだし。「男である」と「男性型である」は全然違うよ。でも、緑川さんの中に「グリッドマンって女性型のボディも作ろうと思えば作れるんじゃない?」という、グリを「男性」から「無性別」に寄せた発想もあるのを伺えたことは良かったです。
こういうこと言ってると、彼女どころか無から息子を生やされるかもしれんぞ。無からシグマが生えてきたしな。

・グリッドマンからグリッドナイト同盟に託された世界
あの物語そのものを「託されたものって、なに?」とする解釈、スケールが宇宙規模。そんなにSSSS.DYNAZENONをグリッドナイトの物語として見てよいのだろうか。タイトル見てみい、主人公はダイナゼノンだぞ。他ならぬ濱野さんの発言だからいいのかな。グリユニでグリッドマンが「あの時出会った頼もしい仲間と怪獣の女の子」を慈しんでいることがわかるたびに、グリッドマンのこともっともっと好きになってしまう。飛び方を教えて欲しいんだって伝えたら、ほんとうに飛び方を託してくれるんだね。

・臥薪嘗胆怪獣はハイパーエージェントの夢を見るか
「アンチ=ナイトの夢」にアカネとの再会のみならず「グリッドマンへの抱負を宣言すること」も加味してくれる鈴村さん、ナイトくんからグリッドマンへの憧れを絶対に透明化しないのでいつもいつもありがたいことです。役者の解釈で命が救われる。
このインタビューに限らず、鈴村さんは「グリッドマンがいなければグリッドナイトはいない」ということを念頭においてなお、朗読劇でとんでもねえセリフを担当されようとぜ〜んぜん「こっち側」の発想に至ってないのが安心します。パワードナイトゼノン🧡グリッドナイトお姫様抱っこにここまで淡白な反応する人初めて見た。ナイトくんって、そういう脳内回路が繋がってない人からすれば普通にライバル系列のダークヒーローに見えるんですね。バレないならいっそいくらでも「こっち側」のアイデアを描き散らしてもいい気がする。大丈夫大丈夫!ちょっとプロポーズみたいなセリフ言わせてもわからないって!(誰にも傷つけさせはしない!)(気安く触れるな!)(俺の一生の最後にお前を倒すそれまでは生きろ)
ダイナゼノンブックレットで「(線香花火のシーンは)救われたような気がする」と言ってくださったり、鈴村さんが「ナイトと2代目が今まで何をしていたかを見たい」と二人で生きてきたアンチと怪獣少女の人生を尊重してくれるたび感謝の念に包まれる。アニメージュインタビューで、ナイトからアカネへの謝礼に対して「2代目と一緒にいろんなものを見てきたのを感じられた」と2代目ごと慮ってくれたのも好きでした。一方の花林さんは、8.8話に「蓬くんをからかってるだけ」、続編の構想にも「怪獣優生思想が見たい」と演じたキャラに入れ込みすぎない傍観者のような意見を持ちながら、好きなヒーロー/メカには即答で「グリッドナイトです!同盟ですから笑」と答えてくれるデレがとても2代目っぽくてかわいいです。

・ボロボロのグリッドナイトとピカピカのグリッドマン
牟田口さんに足向けて眠れんわ。「敵わないな」のシーンのグリッドマンは「グリッドナイトがそう感じるしかない絵」、やっぱりナイト視点じゃないですか。ナイトくんの目に映るグリッドマンが美しすぎる。惚れてるのかもしれない。「裕太がいてくれる!」のシーンはグリッドマンもだいぶボロボロなので、その直後にツヤツヤピカピカになってるのナイトくん的な視界フィルターじゃありませんかと深読みしちゃう。裕太の目線から見た六花のカットが、恋に落ちそうなくらいかわいい美少女に描かれるのと何が違うんだろう。あの絵だけでナイトが心の底ではどれだけグリッドマンを敬愛しているかが伝わってくるので、健気だなと思うと同時にここまで命を賭して戦ってくれるナイトくんのことグリッドマンもちょっとは労ってよ〜と思ってしまう。お疲れ様本で監督が書いてくれたので無問題です!
グリッドマンを「主人公」、それに対応するようにグリッドナイトを「影の主役/一番ボロボロになるまで頑張った」と形容して下さったことが嬉しい。誰のためにボロボロになったかって世界のためだとか大それたもんじゃなくただ君のためなんだよ!主人公と影の主役なんだから、ちょっとくらい強火にイチャイチャさせてもバチ当たらないよ。大丈夫大丈夫!みんな気づかないって!

2代目の太もも
生足案の却下に「エロはいいけど下ネタNG」の精神を感じた。こちらとしても人肌少ないほうが、遠目で見たときのメカ怪獣っぽさマシマシなのでノイズ少なくてよいと思います。アカネの露出も必要以上のものは減らしてるし、このシリーズは可愛い女の子需要も意識した深夜アニメのわりに、一定の上品さがあるところが見やすくて好きなポイントです。

・「SSSS.GRIDMANをきっかけにグラフィニカへ入社」
このエピソードを聞き、トリガー公式youtubeチャンネルのフルパワーグリッドマン×カイゼルグリッドナイトバンクに対する「幸せな時間でした」という発言をまた噛み締める。きっと、あの動画でコメントくださったスタッフさんですよね。大好きなキャラクターと大好きな組み合わせで燃え上がるシーン、ひいては大好きな作品そのものを「幸せだな」「楽しいな」と思ってもらいながら作ってもらえることの贅沢さよ。好きなものが祝福されて生まれてきたことが、こちらとしても何よりも幸せです。

・ユニバースファイター
おもちゃの設計図に「元のキャラデザも少しマッシブになった気がします」とメモが書かれているのが印象的。プロの目線でもちょっとムキムキになったように見えるんだ。こういうお仕事作業の合間に挟み込まれたクリエイターの人間性はなんともキュンとなります。ダイナゼノンコンセプトデザイン集の、ダイナレックスを馬のように乗り回すグリッドマンの絵もかわいかったな。
ユニバースファイターの特写はガッツリしゃがんでいる構図の写真もあって驚きました。正座もできるんだろうなあ。

・野中さん描き下ろしイラスト
折込ポスターになかったから載らないと思い込んでいたので、ページを捲った瞬間心臓がキュッとなりました。かっこよすぎる。また額装出してくれないかな

・新造!電光超人
ブーツのファスナーがぜんぜんわからなくなってて技術の進歩を感じる。目が丸くて本当にかわいい。柔らかそうなお腹が私の気を狂わせる。そりゃウェットスーツなんだから柔らかいに決まっている。ヒーローにかわいいなんて言っていいのかわからないけど、グリッドマンはおちゃめな人なのできっと受け入れてくれるでしょう

・アンチのボロマントは怪獣少女の寝袋
トリガーナイトでおっしゃられていましたが、改めて明記されて嬉しい〜。二人の汗と涙が染み込んでいるよ。

・「そもそも汚い(怪獣少女の傷設定メモ)
こういうお仕事作業の合間に挟み込まれたクリエイターの人間性はなんともキュンとなります(2回目)

・「本当にありそうなことを書くと考察とかされちゃう」
この作品の悠木さんはだいぶ一介のオタクがまろび出てて良い。

・フィクサービームで街と一緒に仲間も治していた
耳ちょん切れてる重症人を放置するのはひとでなしやねん。

・次回「グリッドナイト死す」
デュエルスタンバイ!おっそろしいこと考えるなあ。